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✈アメリカ歯内療法学会に参加しました✈
中島美砂子代表理事は、2024年4月17日から20日までロサンゼルスで開催されたアメリカ歯内療法学会の年次総会で1時間の教育講演を行いました。この学会は、世界中の2,000人以上の歯内療法医、学生、研究者、産業関係者が集まる最先端の研究、治療法、技術についての議論、教育が行われる重要な学会です。
「成人の根完成歯における幹細胞を用いた歯髄再生治療:橋渡し研究(トランスレーショナルリサーチ)から実用化までの軌跡」と題して講演を行い、従来の根管治療の限界と、幹細胞を用いた歯髄再生治療の安全性と有効性について発表致しました。
アメリカにおける現状と課題
日本国内では再生医療等の安全性の確保等に関する法律に基づき、再生医療の提供計画を特定認定再生医療等委員会にて承認後、厚生労働省に提出して受理されれば、どの歯科医院でも歯髄再生治療を提供できるように現在はシステム化されています。しかしアメリカではGMP(医薬品適正製造基準)での細胞加工に対する規制が厳しいため、幹細胞を用いた歯髄再生治療の臨床試験は行われていません。代替治療として、真の歯髄および象牙質による再生ではなく、血餅や血小板成分を根管に入れて、歯根膜やセメント質、骨で修復する治療が行われています。
将来のさらなる研究開発と規制緩和により、この治療法が世界中の多くの患者に恩恵をもたらすことを期待します。